ドクターストレンジのモルドって結局敵になるの?原作を交えて考察してみた
映画「ドクター・ストレンジ」において、ストレンジの兄弟子として登場した魔術師・モルド。
彼はとても真面目な魔術師でしたが、その真面目さが災いし次第にエンシェント・ワンやストレンジと対立していきました。
そんな彼が、「ドクター・ストレンジ2」の製作が決定した今、
「ヴィランとして戻ってくるのでは」
「ヴィランになるに違いない!」
とMCU界隈をざわつかせているのです。
そこで今回は、
・ドクター・ストレンジのキャラクター・モルドは本当にヴィランになるのか?
・ヴィランになるとして、どんな描かれ方をするのか?
といった点を、最近のMCU映画の傾向や原作の内容も交えて考察してみました!
~もくじ~
ドクターストレンジのモルドが敵になるのか?と言われる理由
前作のはじめのうちは、エンシェント・ワンの弟子として
・ストレンジの修行の手助けをしたり
・協力してカエシリウスを迎え撃ったり
とヒーローとして活躍していたモルドでしたが、
中盤においてエンシェント・ワンが闇の力に(地球を守るためとはいえ)手を出していたことが判明したことで、エンシェント・ワンに失望。
さらにストレンジが自然の掟に逆らったことで彼に対しても反感を持ち、最後にはストレンジの側から離れていきました。
ここで鍵となるのがエンドクレジット後のムービーです。
このムービーのなかで、モルドはかつての仲間であった魔術師の元に現れ、いきなり彼の魔術のエネルギーを奪い去ります。
元々下半身が動かず、魔術によって足を動かして生活していたこの魔術師は、支えである 魔術を失い倒れ込むことに・・・
床に転がる元仲間を尻目に、モルドはこう言い残しました…「魔術師が多すぎる」と。
ヒーローに有るまじきこれらの言動
そしてストレンジ自身事故により一旦は動かなくなった両手を動かすために魔術を取得したという事実から、
モルドがドクター・ストレンジ2において敵サイドに回りストレンジに襲いかかるのでは、という憶測が囁かれてきたのです。
さらにこれらの予想を決定的なものにしているのが、原作におけるモルドの描かれ方です。
モルドは原作ではヴィランとして登場
なんと原作アメコミにおいて、モルドは純粋なヴィランとして描かれているのです!
エンシェント・ワンの弟子として彼(原作におけるエンシェント・ワンはお爺さんです)の元にいるという設定は映画と同じですが、
原作においてはストレンジが初めてエンシェント・ワンを訪ねた時点で既に師に対して反感を持ち、力でもって反抗するほどでした。
それどころか、ストレンジに打ち勝つためには手段を選ばずドルマムゥとも協力するほど。
ここで気になるのが、そんな原作モルドがMCUの世界ではなぜストレンジの兄弟子として途中までとはいえストレンジの味方として描かれていたのかという点。
次の章では、この点について監督の語った言葉やMCU映画の特徴を踏まえて(勝手に)考えてみました!
モルドは映画ではなぜ兄弟弟子として登場した?のか
マーベル・スタジオがモルドをストレンジの「善き兄弟子」として仕立て上げた理由としては、3つのことが考えられます。
ひとつは、「実写映画」としてのドクター・ストレンジにリアリティを持たせたかったのではないか、と考えられるという点。
魔術を扱うからこそリアルな表現を追求
CGの素晴らしい技術があるとはいえ、魔術の存在そのものをリアリティのあるものとして 実写映画で表現することは限界があるのではないでしょうか。
そこで、登場人物の内面を細かく描写することでキャラクターに説得力をもたせ、映画をよりリアルに感じられるようにしたと考えられます。
ヴィラン側のキャラクターを魅力的に描いて成功したMCU映画には、「ブラックパンサー(2018年)」が挙げられます。
ブラックパンサーの敵として登場するキルモンガーの生い立ちを丁寧に描写し、ヴィランにならざるを得なかった事情を説明することで、
キルモンガーというキャラクターや映画そのものにリアリティを持たせることができたと言えるでしょう。
モルドについても、最初からヴィランとして登場させるのではなく彼の師に対する敬愛や後の絶望・葛藤を描くことで、
魅力ある一人の人物として存在させたいと考えたのかもしれません。
二つ目は、アメコミの楽しみかたが少しずつ変わったのではないか、という点です。
アメコミの楽しみ方の変化
変わったというよりは、広がったと捉えるほうがしっくりくるかもしれません。
こちらもドクター・ストレンジより最近の作品ですが、DCコミックが原作の大ヒット映画「JOKER(ジョーカー)」にも見られたように、
ヴィラン側の事情に焦点を当ててその生い立ちを追うというのもアメコミの楽しみかたの一つとなっています。
もちろん、「ドクター・ストレンジ」は大前提としてストレンジのヒーローとしての目覚めを主題とした映画でしたが、
同時にモルドという人物にも光を当ててその内面や考え方を細かく描写することで、二作目にあたる「ドクター・ストレンジ2」においてリアリティのあるヴィランとして生まれ変わらせる狙いがあるのでは?とも思うのです。
三つ目の理由としては、ドクター・ストレンジの脚本の一人であるC・ロバート・カージル氏の発言にこういったものがあります。
脚本家の願いと狙い
ドクター・ストレンジの脚本の一人であるC・ロバート・カージル氏は「モルドをロキぐらいのレベルのヴィランにしたい」と語ったことがあります。
ロキといえば、北欧神話を基にしたヒーロー・ソーの弟にして最大のヴィランとされていますが、
「マイティー・ソー バトルロイヤル」や「アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー」においては共通の敵を前にソーと共闘するなど、
「敵でもあり味方でもある」キャラクターです。
そんな因縁のある一筋縄ではいかないところがウケたと言えます。
(ロキファンの私が言うのだから間違いないです…たぶん)。
一旦は共通の師を仰ぎ共に修行したものの、考え方の違いから決別した者たち。
ストレンジとモルドがお互いの理念のもと、時には反発しあい、時には協力し合い、互いに成長していく姿が描かれる展開になれば・・・
モルドの魅力も増し、ストレンジの映画シリーズもさらに面白くになっていきそうだと思いませんか?
これは私個人の勝手な考察ですが、あながち間違いではないと思います。
そんなモルドは続編において一体どのような活躍を見せるのでしょうか。
続編ドクターストレンジ2のモルドの立ち回りの予想
ここから先も私個人の予想になるのですが、まず気になってくるのは再度共闘するか否かと言う点。
正直、共闘路線は薄いのではと私は見ています。
手段はどうあれ世界を守りたいストレンジと、あくまで自然の掟は絶対と考えるモルドでは、あまりに考え方が違いすぎます。
エンシェント・ワン亡き今となっては、ソーとロキ兄弟にとってのアスガルドのような共通の護るべき場所や故郷もありません。
地球がその護るべきものに当たるとも考えられますが、その場合「アベンジャーズ/エンドゲーム」においてモルドが姿を見せないのは不自然です。
そう考えると、ストレンジとモルドが共闘して続編の本命ヴィラン・ナイトメアに立ち向かう可能性は低いでしょう。
地球を支配したいナイトメアと魔術師の数を減らしたいモルドが手を組むほうが、よっぽど考えられる話です。
ただし、二作目に当たる「2」ではほとんど共闘せずに「3」において初めて力を合わせるという展開はあるのではないかと考えています。
もっとも「3」製作については一切話が出ていないようなので、これは完全に私の当てずっぽうですが 笑
いずれにせよ、ロキほどの人気のあるキャラクターに育てるにはそれくらいの時間がかかりそうですが、どうなるんでしょうか。
どのようにして今後、モルドが魅力的なキャラクターとして描かれていくのか非常に楽しみにしています。
まとめ
今回は、ドクター・ストレンジの元兄弟子であり要チェック人物であるモルドについて、自由に考察してみました。
まとめると、
・前作の終わり方や原作での描写から考えるに、モルドがヴィランとして続編に登場する確率はとても高い
・マーベルスタジオはストレンジだけでなくモルドも魅力あふれるキャラクターにしたがっている
・「ドクター・ストレンジ2」においてはストレンジとモルドが共闘する可能性は低い?続々編しだい?
という感じです。
マーベルスタジオは、ドクター・ストレンジ2だけではなく「3」も作りたいと考えているはず!
みんなで「2」をヒットさせて「3」を実現させましょう!!
以上、魅力的なヴィランも大好きな私が少々熱くお送りしました。
少しでも考察の参考になったなら嬉しいです。